9月のおすすめの本


お月さまこんばんは

 お月さまついてくるよ。子どもの頃そんなことが不思議でした。私が歩くと月もあとになります。どんなに早足でも月はついてきます。私と一緒に月も歩きます。

 そろそろ空のきれいな時になります。月だけでなく星もきれいにチカチカと輝きます、夜、散歩はどうですか!転ばないようにと下ばかり見て歩いている私は、2か所休むところがあります。
ちょっと休みながら大きな木のてっぺんから月が見てくれます。さあ!頑張ろうと月に言います。月は黙って私を見下ろしています。
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「おつきさまとさんぽ」ちいさなかがくのとも 10月号
八百板洋子 ぶん 平岡瞳 え
福音館書店刊 本体418円+税10%

うれしいししゅう

 きれいで楽しくて、読んでも、見ているだけでも楽しい詩集です。いきいきした言葉と明るい絵、気球に乗って空の散歩から帰ってくる。空で吸った空気はほんのちょっぴり宇宙の味がした。
いいな、いいなぁ私もそんな空気を吸ってみたい。
20編の散文詩が入っています。
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「そらのさんぽ」石津ちひろ 詩
 荒井良二 絵 岩波書店刊
 本体1400円+税

いきものたち もりのたねをパクリ
 とても楽しい落語みたいな絵本です。一匹のけものがもりのたねを見つけたのが始まり。けものはたねをパクリと食べました。するとどうでしょう。けものの体から木や花がニョキニョキと生えてきました。もりは賑やか、けものは嬉しくてピョーン!すると飛び散ったたねから花や木が生えて来ました。けものはまたピョーン、こぼれたたねをもりの動物たちが食べるともりの動物たちの体から木や花や果物がいっぱいなりました。めでたしめでたし。賑やかなユーモアいっぱいの絵本です。

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「たねをたべた けもの」こどものとも年少版
浅井祐介 さく 福音館書店刊 本体418円+税10%

本当に暑い
 三匹のノネズミがハンモックで昼寝。目が覚めて見るとブランコや手押車がなくなっています。ノネズミだけでなくうさぎの家でもタヌキの家でもいろいろなものがなくなっています。あとをつけていくとなんとたくさんのシマリスが遊んでいます。ブランコもシャベルやジョウロも木のおけもみんなありました。みんなシマリスが楽しそうに遊んでいました。取り返した?いいえ、ノネズミもうさぎもタヌキも一緒になって遊びました。その方がずっと楽しそうだったからです。ほんと!楽しかった。夏のとても暑い日のお話です。この作者、千葉の隣の町に住んでいらっしゃって、残念ながら亡くなられています。絵を描かれているやすこさんは店にもいらっしゃいました。ユーモアのある絵本は大人にも子どもにも人気があります。それにしても毎日暑い日が続きます。夏風邪も流行っているとか、学校も始まりました。みなさんお元気ですか🍧
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「とても とてもあついひ」  ぶん・こいでたん え・こいでやすこ
福音館書店刊 本体900円+税

あなたはどんなじかんがほしい?

 男の子は朝から夜まで、ほしい時間を想像します。朝はゆっくりした時間、ベッドでぬくぬくした時間。確かな時間がほしいな。夜には自分の未来に色を塗る。うっとり時間がほしいなぁ。だんだん眠くなってくる。からっぽな時間がほしいな。男の子だけでなく、女の子も、子どもだけでなく歳をとったあなたにも。忙しい毎日を送っているあなた、みんな!丸っこい穏やかな明るい色彩の絵本です。わたし?のんびりとしたゆっくりな時間がほしい。少し風が吹いて、鳥の声が聞こえる場所で!

「ぼくの ほしい じかん」 ルイジーナ・デル・ゴッボ 作   ソフィー・ファトス 絵
              のがき みき 訳  工学図書

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